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スロウな森の暮らし たまに旅


by nollipolly
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スペイン紀行〜モロッコ編#4 国境〜テトゥアン

ゴリラーマンVS自称ガイド根性男、ややしばらくやり合っていましたが、分はゴリラーマンにあったようです。あらかた勝負がついたゴリラーマン、やおら私たちの方に向き直り
「あなたたちはホテル○○○○で予約した人たちか?」

「へ?」

激しい論戦見物の直後に突然訊かれたのでピンと来ず、ぽあんとしていると、再度聞き直してきました。
「ツアーを予約しましたか?」
「は、はいっ、そうですそうです、しました、しました」
居丈高な物言いに、本能的にすかさずへりくだってしまう、我ながら何ともさもしい性に嫌悪感を感じます。
「バスはあれだよ」
彼の指差した方向には、派手な花模様のマイクロバスが車両検問の辺りで待機しています。何人か人の顔が見え、まじまじとこっちを見ています。

「30分、待ったんだ」
「えっ?」
 
何を言ってるんだ、と思いましたが、すっかりアルコールぼけした私の頭でも“売られたケンカは買わずにゃいられん”モードにセキュリティレベルアップ。言い返します。
「私たちは3時間は待ったよ。待っても待っても来ないから自分たちでここまできたんだ」

「11時だ。11時から、半まで待ったが他の客もいるし出発した」
くっ......
しかしそこはお•と•な、やわらかく返します。
「おかしいね〜フロントは最初8時半って言ったんだ、それを11時まで待ったよ。3時間半だ。待っても待っても来なかったよ」
まだ何か言いたそうでしたが百戦錬磨とおぼしきゴリラーマン、何とこう切り返してきました。
「ツアーを予約したんだから参加してもらわなくては困る」
“参加してもらわなくては困る”というのは私の勝手な訳ですが、日本語にするとそんな感じに聞こえました。威圧的な表現です。
偉そうな物言いにいささかカチンと来ましたが、バスツアーに参加することにはやぶさかではありません。
「いいよ、でもあのガイドの人はいいの?怒ってるみたいだけど」
「気にしなくていい、彼は友達だ」
ひゃー、また“お友達”だわっ(^o^;) どうなってんだ、ここは....

根性男、まだ何やら悪態(と思われる)をついています。ゴリラーマンがやり返すと一旦去りかけるのですが、また振り向き、わめき始めます。

果てしなく外づらのいいダンナ、見かねたように「済まなかったね、行き違いでこんなことになって」と言って、気持ちばかりのお金を手渡そうとしましたが、いらないっ、と言います。
最後はやっと引き下がりましたが、なんだか申し訳ない気持ちにもなりました。
いえ、ね、いずれはぼったくられる身ですから、どっちに転んでも同じことなのでそれはいいのですが、騙す方にも騙される方にも、仁義というものがあるでしょう。「騙し方(かた)」の仁義はかのお二方にまかせるとして、「騙され方(かた)」としてはどこかすっきりしないものがある。どうせだまされるなら、正々堂々とー...いや、これは変な表現です、すんなりと?いった方が納得がいくというものです。

しかし、すごいですね〜(^o^;) どちらもよっぽど私たちが欲しかったのでしょう。こうまで激しく観光客の奪い合いをするのには訳があるはずです。そうです、お金、です。私たちは金づる、いや、カモと言い換えても言いでしょう、で無ければ双方こんなに執着するはずがありません。
イヤーな予感がしてきました。

それにしても、この人とクルマの混雑の中で、
ずばり私たちを発見した
ゴリラーマンの眼力恐るべしー。まさに空から獲物を探すタカの如し。
(」゚ロ゚)」(」゚ロ゚)」(」゚ロ゚)」

ことが一段落し、促されてバスに乗り込みました。同乗客たちに挨拶、待たせてごめんなんさいを言います。



左手は暗く澱んだ鉛色の海、観光施設と思われる建物が時々現れます。チープな作りのプロトタイプなアラビアン風建物。映画のロケセットでももう少しマシと思われるようなシロものです。右手陸地側は、広い荒れ地とその向こうに山並み。特別なんということのない光景です。だんだん飽きてきます。

しかしマイクを手にしたゴリラーマン。自己紹介とこれから行く所の概要、見える景色の解説、モロッコの歴史と文化などなど、プロのガイドならではのよどみない話術は惹き付けられるものがあります。タイミングよく場を盛り上げながら、しかも三か国語(スペイン語、英語、アラビア語)を駆使しています。笑いをとる場面は二カ国語(西、英)。従って同じ話で二回笑いが起こります。すごいですね〜プロフェッショナルな滑らか口上、素直に感心しました。

「コンニチハ」「オハヨゴザマス」「アリガトゴザマス」

オオっと、油断していたら日本語まで飛び出してきましたっ。
誰が教えたものだか、これは.....
これは相当数の日本人が“餌食”になったものと思われます。
愛想良くびっくりした振りをしながら、心中不吉な予感はますます高まってきます。

そうこうするうちに、ラクダが見えてきました。
※写真はクリックで大きく見えるものもあります

d0129145_7491380.jpg

「きゃーっ、ラクダよ、ラクダっ!!」
典型的な観光バス内の光景。皆一斉にラクダ方面へ顔を向けます。
バスはするすると、ラクダとラクダ飼いに向かって道を外れます。

「さあさあ、ラクダ体験試乗だよ、珍しいラクダの試乗、おもしろいよ〜、一人20ユーロ!」

私とダンナ、目を見合わせます。
「20ユーロ(当時レートで2800円)だって........乗ってみるかい?」
私「いらん。ラクダ酔いするから、って断る」

試乗を見ていると、引き綱で10分ほどぐるりと回っただけ。それで1人20ユーロは高すぎ、と、わたくしは思いました。お人好しダンナも「彼はきっとガイドのいとこか兄弟か、そんなところだろうな」と苦笑しています。
d0129145_14371360.jpg

ラクダ試乗を楽しむツアー仲間を眺めていると、いつのまにかゴリラーマンが側に立っていました。忍者も真っ青の気配消し。何を言い出すかと思ったら、
「モロッコでは、女とラクダを交換するよ」

「ええっ!! ほんと?」
「うん、本当だよ」
「きゃーっ、こわい〜〜〜!!」

怖がる振りをしながら、これを私への戦線布告と見なしました。
ふん....ニッポン女をなめるなよ。ラクダと交換されてたまるものかい。

火ぶたは切って落とされました。

モロッコマッチョVSヤマトナデシコ←どこがじゃい(^o^;)
そんな冷たい心理戦を気づかぬが如く、バスは再び動き出します。

おおっ、前を行くは生涯の宿敵、コップ(cop)カー!
d0129145_1213955.jpg

警察車両のデザインをインプットしておきます。(いざと言う時のため)

2時間ほど揺られたでしょうか、市街地らしい所に入ってきました。テトゥアンです。やがて見えてきたのは、大きな土壁に囲われた要塞のような場所。ここで全員降車します。
d0129145_756846.jpg


d0129145_1511617.jpg何だろう、この城壁は。どうやら中に入っていくみたい。

ゴリラーマンが入り口で見学の注意点を呼びかけます。

さあ〜さ、いざ敵陣へっ〜〜!!ー
ちょっとわくわくしてきました。

【続く】
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by nollipolly | 2009-09-03 06:43 | Trip