スロウな森の暮らし たまに旅


by nollipolly
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さようなら、バスター・ブラウン

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2010年の秋に引き取った野良猫バスター。
4月8日朝早く、安らかに逝きました。

全く人を寄せ付けなかった生粋の野良でした。
御飯や水をあげる手にマルチパンチを食らわしてきます。
1ヶ月ほど別部屋でケージ暮らしを余儀なくしていましたが、
なんとか心を開いてくれるようになりました。
思い切ってケージから出してみると、
今度は家具の下に潜り込んだまま出てきません。
無理に引きずりだそうとすると,加減のないマルチパンチを食らいます。
人が寝静まった時分に そーっと出てきて御飯を食べる、
そんな日々がややしばらく続きました。

トイレを教えたら、そこが自分の「指定席」と思ったのか
ぺったり砂の上に座り込んでしまったバスター。
〝Oh,No,Baster, that's wrong...〟
「オー、ノー、バスター、そうでないって...ヽ( ´_`)ノ」
とダンナを呆れさせたものでした。

去勢と身体検査を兼ねて、病院に連れて行ってわかったのは
ひどい口内炎で歯がぼろぼろ、脱水症状がひどく、予防接種に堪えられる体力はない、
ということでした。
痩せて毛づやもなかったので、年取ったネコだとばっかり思っていましたが、
先生はまだ5、6歳ぐらいだ、と言いました。
多飲多尿、腎臓がやられている典型的な症状です。
実は来たばかりの頃、2回ほど激しいけいれんを起こしたことがありました。
たいそう慌てましたが、病院へ連れて行った頃には、けいれん発作はなくなりました。
少しは良くなったのかな、と安心しました。

カウチで寝たりベッドの上に上がってきたり、
家猫が普通にすることをするようになってきたのは、半年ほど経ってからです。
フジ子とふわちゃんがすることをじっと見て、少しずつ学んでいったようです。
しかし筋力がなく、ある日、カウチに跳び上がろうとして落ちたことがありました。
自己嫌悪でがっくり肩を落とすバスターに、踏み台を用意してやりました。

心地よい居場所で少しでも長くいい思いをさせてやって、
見守ってやるしかないな、と思ったものでした。
術がないのなら
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手のかかるバスターを、疎ましく感じたこともありました。
自分では割り切っていたつもりでした。
その時がきたら、きっと粛々と受け止められるだろう、と。

しかし、違いました。
うちに来て1年半。
いつのまにかバスターは家族の一員になっていたのです。

来て間もない頃、抜け毛がひどかったのでブラッシングしてやろうとしたら、
ブラシに「シャーッ」付きでマルチパンチをしたバスター。
ブラシなんてされたことがなかったんだな
慣れて来たら先を競ってブラシをして、とおねだりしてきたね。

もうトイレの砂を頻繁に替えなくてもいいんだな。
面倒なトイレの丸洗いもそんなに必要なくなった。
お水を頻繁に替えなくてもいいんだな。
カウチに上がる踏み台も要らなくなったんだ。
御飯ほしさに台所で足下にまとわりついてきたバスターを
蹴飛ばさないよう気遣う必要もなくなった
目やにや涎がひどかったので、毎日顔を拭いてやってたけど、
それもする必要がなくなった
耳ダニもひどかったね、もう耳掃除の必要もなくなった

しなくても良くなったことがたくさんあって、
それに気づく度につらくなります。

もっとこうしてやれば、ああしてやれば良かったのでは、
そんな思いが次々に出てきます。

逝く前の日。

朝ご飯の時間になっても彼は起きてきませんでした。
食欲は旺盛だったので、これは尋常なことではありませんでした。
夕べまで、何の変わりもなかったのに
ストーブの前で、じっと体を横たえています。
もしや、と思いチェックすると、息も脈もあります。
撫でると尻尾を振ります。
ちょっと、ほっとします。

午後になっても様子はかわりません。
「ペニシリン、打ってみようか」 狼狽する私にダンナは
〝Keiko, it's too late. The time has come, he's dying〟
「ケイコ、もう手遅れだ。その時が来たんだよ、彼は旅発つ用意ができたんだ」
と言いました。

ベッドの上の、日差しが暖かい所に上げてやりました。
寒がりだったので。
時々起き上がろうとします。
しかし足腰が言うことをききません。
「あうっ」と切ない声をあげて、腰から砕け落ちるようにまた横たわります。
汚れた顔や体を、拭いてやりました。

時々撫でてやるより、もうどうしてやることもできません。
声を掛ける度に振る尻尾が弱々しく感じます。

冷たく、硬く、ぴくりともしなくなった骸を一晩家に置いてやりました。
眠っているかのような、安らかな顔をしています。
昨日、裏庭の大きな杉の木の根元に埋めました。
大きめの石を墓標にしました。
アライグマなんかが来て掘り起こされないように。
お花も添えてやりました。
冷静だったダンナの目が、心なしか赤くなっていました。
留守の時ネコたちの世話をしてくれたお隣のBradも来てくれました。
何度も鼻をかんでいました。
他人の家のネコなのに、Bradは心優しい隣人です。

さようなら、バスター。
あの世でかわいこちゃんを侍らせて楽しくやるんだよ
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by nollipolly | 2012-04-11 13:07 | Oh! cats!!